[開設 07/03/23=MM/DD/YY]

「直積順序」の問の解答


{(Xλ, ≤λ)} λ∊Λ を半順序集合の族とし, それらの直積 ∏λ∊Λ Xλ を考える (参考:集合族の直積).
直積の要素 x=(xλ)λ∊Λ, y=(yλ)λ∊Λ∊∏λ∊Λ Xλ に対して,
xy   ⇔   xλλ yλ  ∀λ∊Λ
と定めると, ≤ は 直積 ∏λ∊Λ Xλ 上の半順序になる.
証明
(反射律). x=(xλ)λ∊Λ∊∏λ∊Λ Xλ を任意に固定する. すべてのλ∊Λについて ≤λ が反射律を満たすことから, xλλ xλ ∀λ∊Λ なので, ≤ の定義より xx である.
(反対称律). x=(xλ)λ∊Λ, y=(yλ)λ∊Λ∊∏λ∊Λ Xλ に対して, xy かつ yx と仮定する. すると, ≤ の定義より xλλ yλ ∀λ∊Λ かつ yλλ xλ ∀λ∊Λ である. すべてのλ∊Λについて ≤λ が反対称律を満たすことから, xλ = yλ ∀λ∊Λ である. よって, x = y
(推移律). x=(xλ)λ∊Λ, y=(yλ)λ∊Λ, z=(xλ)λ∊Λ∊∏λ∊Λ Xλ に対して, xy かつ yz と仮定する. すると, ≤ の定義より xλλ yλ ∀λ∊Λ かつ yλλ zλ ∀λ∊Λ である. すべてのλ∊Λについて ≤λ が推移律を満たすことから, xλ = zλ ∀λ∊Λ である. よって, ≤ の定義より xz
(Q.E.D.)

直積順序
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