[開設 07/03/23=MM/DD/YY]

A というものは考えない

n=1An や ∩n=1An において A などという集合は 現れない

i=1nAi や ∩i=1nAi は, 1 番め から n 番め までの の集合 A1, A2, . . . , An があって, これらの合併集合や共通集合を表している.

一方, ∪n=1An や ∩n=1An は, A1, A2, . . . , An, . . . という無限個の集合の 合併集合や共通集合を表している. このとき, 無限番め(∞番め)の集合 A などというものはない.
n=1An や ∩n=1An は, ∪n∈ℕAn や ∩n∈ℕAn の便宜的な記法であって, ∞ は それを表すために使われる便宜的な記号にすぎない. ∞ という対象は存在しない (便宜的に存在を考える場合もないことはないが, 一般には考えない). だから,∞ は正の整数ではない(正の実数でもない). よって, 無限番め(∞番め)の集合 A などというものもない.

この辺の事情は無限級数と同じである. 無限級数 Σn=1an でも, 無限番め(∞番め)の項 a などというものは考えなかった.

∞ については, 「実数区間の表記法」 も参照のこと.

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