[開設 07/27/23]
S ⊆ ℝn
に対して S⊥ は線形部分空間になる
任意の S ⊆ ℝn
に対して S⊥ =
{x∊ℝn | ∀y∊S; x⊥y}
は線形部分空間になる.
線形部分空間の定義をおさらいしておくと,
H ⊆ ℝn
が線形部分空間であるとは,
任意の実数 α1, α2 と
任意の x1, x2 ∊ H
に対して,
α1x1+α2x2 ∊ H
となることである.
では,証明しよう.
α1, α2
を任意の実数とし,
x1, x2 ∊ S⊥
とする.
このとき,S⊥
の定義から ∀y∊S; x1⊥y,
すなわち ∀y∊S; ‹x1, y› = 0 である
(‹x1, y›
は x1 と y の内積).
同様に,
∀y∊S; ‹x2, y› = 0 も言える.よって,
任意の y∊S に対して
‹α1x1+α2x2, y›
=
α1‹x1, y›
+
α2‹x2, y›
=
α1⋅0
+
α2⋅0
=
0,
すなわち (α1x1+α2x2) ⊥ y
となるので,
S⊥
の定義から α1x1+α2x2 ∊ S⊥
である.
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