[開設 07/27/23=MM/DD/YY]
「束」例 10 (iii) の解説
ここでは
束 L の任意の要素 a に対して,
{x∊L | x≤a}
と {x∊L | a≤x}
が L の部分束となることを示す.
L を束,
a∊L とし,
A = {x∊L | x≤a}
とおいて,
A が L の部分束であることを示す.
x,
y∊A を任意に固定する.
このとき,
x≤a かつ y≤a である.
よって,
a は {x,y}
の上界だから x∨y ≤ a となるので,
A の定義より x∨y ∊ A である.
また,
x∧y ≤ x ≤ a なので,
A の定義より x∧y ∊ A である.
以上から,A = {x∊L | x≤a}
は L の部分束となる.
{x∊L | a≤x}
が L の部分束であることも,
双対的に得られる.
例 11 との関連
束 (ℕ, | ) において,
{m∊ℕ | m | n}
=
Dn
なので,
上のことから Dn が (ℕ, | )
の部分束であることが解る.
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