[開設 07/31/23=MM/DD/YY]

「形式概念分析」命題 1 (iv) の証明

導出作用素 ′ の定義から明らかではあるが, 念のため証明を示しておく.
命題 1   (G, M, I) を文脈とし, AG, BM とするとき,
(vi)
AB′  ⇔  BA′  ⇔  A×BI.
証明AB′ ⇔ A×BI を示す.
AB  ⇔  g (gAgB′)
 ⇔  gA ; gB
 ⇔  gA, ∀mB ; gIm
 ⇔  ∀(g, m) ∊ A×B ; (g, m) ∊ I
 ⇔  ∀(g, m) ((g, m) ∊ A×B ⇒ (g, m) ∊ I)
 ⇔  A×BI.
BA′ ⇔ A×BI についても同様. (Q.E.D.)

上の証明では, AB′ ⇔ A×BIBA′ ⇔ A×BI を示すことにより, AB′ ⇔ BA′ が示されたが, AB′ ⇔ BA′ を直接に示すこともできる.

AB′ ⇔ BA′ の別証明
まず, AB′ ⇒ BA′ を示す. AB′ に配付資料「形式概念分析」命題 1 (i) を適用すると, B″ ⊆ A′ となる. 配付資料「形式概念分析」命題 1 (ii) より BB″ であるから,先の結果と包含関係 ⊆ の推移性より BA′ となる.
上の証明で AB を入れ替えれば, BA′ ⇒ AB′ が示せるので, 結局 AB′ ⇔ BA′ となる. (Q.E.D.)

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