[開設 07/31/23=MM/DD/YY]

概念束から文脈表と概念を求める

命題 4 の適用例
ハンドアウト掲載の概念束を例にとる.
ハンドアウトにも書いたように, 図では記号 γμ は省略している. つまり, 図中の 1, 2, 3, 4 は γ1, γ2, γ31, γ4 のことであり, 図中の a, b, c, d, eμa, μb, μc, μd, μe のことである.

命題 4 (i)   γgμm   ⇔   gIm

上図より   γ1 ≤ μa,   γ1 ≤ μc,   γ2 ≤ μa,   γ2 ≤ μc,   γ3 ≤ μb,   γ3 ≤ μc,   γ4 ≤ μd   なので, 命題 4 (i) より   1Ia,   1Ic,   2Ia,   2Ic,   3Ib,   3Ic,   4Id   となるから, 文脈表が
a b c d e
 1  × ×
 2  × ×
 3  × ×
 4  ×
と復元できる.

命題 4 (ii)   A = {gG | γg ≤ (A,B)},   B = {mM | (A,B) ≤ μm}

命題 4 (ii) の意味するところは, 「その頂点以下の対象の全体が その頂点の外延であり, その頂点以上の属性の全体が その頂点の内包である」ということである. よって, 上図の各頂点の外延と内包は次のようになる.
頂点 外延
その頂点以下の対象全体
内包
その頂点以上の属性全体
最大元 {1, 2, 3, 4}
c の点 {1, 2, 3} {c}
a の点
1, 2
{1, 2} {a, c}
b の点
3
{3} {b, c}
d の点
4
{4} {d}
e の点 {a, b, c, d, e}
これから, ハンドアウト 3 ページ左下の図が 復元できる.


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